高齢者がお身内にいらっしゃる場合、ご本人やご家族、その周囲の皆さんが免許返納について考えることがあると思います。
その際、
実際に免許を返納するとどうなるの?
原付の免許だけ残したいとかできる?
など、わからないこともたくさんありますよね。
それではひとつずつ分からないことを確認していきましょう(^^)
免許の自主返納に関してこれだけは注意してください。
手数料などだいたいのことは各自治体でも同じですが、
そのほかの細かいところでは自治体によって違うところがとてもたくさんあります。
必ず各自治体のホームページを確認しましょう。
どうしても分からない場合は電話などで確認してくださいね。
※内容は記事作成時のものとなります。

【免許返納】運転免許の自主返納とは
運転免許の自主返納とは、自分の意思で所持している運転免許の取消しを申請することです。
運転免許の取消し申請をした日から、取消しをした免許の運転はできなくなります。
再び運転免許を取得しようとする場合には運転免許試験の免除や一部免除はありません。
運転免許の取消し申請をして、全ての免許を取消した方は、申請した日の前から5年間の普通自動車などの運転に関する経歴について証明する「運転経歴証明書」の交付を受けることができます。
ただし、次のいずれかに該当している方は運転免許の取消し申請ができません。
- 免許の有効期限が切れている方
- 免許の取消し基準に該当している方
- 免許停止中の方または免許停止の基準に該当している方
- 再試験の基準に該当している方(基準該当初心運転者)
また令和元年12月1日から、運転免許の有効期限が過ぎてしまった方も「運転経歴証明書」の申請ができるようになりました。
「運転経歴証明書」とは
「運転経歴証明書」とは、運転免許証と同じように身分証明書として使用できるものです。

イラストになりますが、
「運転経歴証明書」とはこのようなものです。
自動車などの運転はできません。
最近では「運転経歴証明書交付済シール」というものもあります。
このシールは、マイナンバーカードをお持ちの場合にシールに本人の氏名を署名し、マイナンバーカードケースの裏面に貼っておくと、
バスやタクシーの割引などのサービスを受ける際にマイナンバーカードと一緒に提示することでサービスを受けられるものです。
マイナンバーカードだけを持ち歩く場合、一枚で済むということですね(^^)
ただマイナンバーカードはとても大切なものですから、普段は「運転経歴証明書」を免許証と同じように持ち歩く方が良いかもしれませんね。
※落としたりなくしたりしないように気をつけましょう。
- シールは、署名があるご本人のみが利用可能です。
- シールをケースに貼り付けたあと、はがすと再使用できない構造になっています。
気をつけて貼りましょう。 - シールをなくしたり、破損してしまったり見分けが付かなくなったりした場合は再交付を受けることができます。
※その際は運転免許センター(運転免許試験場)に相談しましょう。
運転免許証の自主返納にかかる手続きや必要なものは?
全ての運転免許証の自主返納申請をして、同時に「運転経歴証明書」を交付してほしい場合、手続きに必要なものは次のとおりです。
※申請書は警察署や運転免許センター、運転免許試験場など申請を行うところにあります。
運転経歴証明書のみ交付を希望する場合
5年以内に全ての免許を自主返納している方や、5年以内に免許失効している方は、運転経歴証明書の交付申請をすることができます。
各自治体に確認して手続きを行ってくださいね。
※全ての免許を自主返納している方も、免許失効している方も、5年経過したあとは交付申請をすることはできません。
全ての運転免許を返納申請するだけの場合
全ての運転免許の返納を自主申請し、「運転経歴証明書」の交付を希望されない場合は、手数料はかかりません。
ただそうなると「運転経歴証明書」が無いので身分証明書として使ったり、特典を受けたりすることもできませんので気をつけましょう。
運転免許の「一部返納」とは
運転免許を複数所持している場合は、自主返納される場合所持している免許から残したい免許は残すことができます。
例えば現在「普通自動車免許」を取得していると「原付」の免許も取得していますよね。
高齢の方は「大型自動二輪」の免許が「普通自動車免許」を取得した際についていたりします。(今ではビックリなことですね!)
こういった場合には、「運転免許センターや運転免許試験場(自治体によっては警察署)」などで手続きを行うことで、
残したい免許を選ぶことができます。
これを運転免許の「一部返納」と言います。
(残したいものは「下位免許申請」をします。)
例えば、
- 普通自動車免許のみ返納する(原付の免許は残す)
- 大型免許のみ返納する(普通自動車や自動二輪などの免許は残す)
と言うような場合です。
その際に必要なものは次のとおりです。
運転免許の更新と同時に行う場合は、通常どおり更新手数料がかかります。
トラックなどの「大型自動車」を運転するための視力が悪くなったりした場合にも、
「大型自動車」の免許のみ返納される方もいらっしゃいますよ。
なるほど、選ぶことも可能なんだね。
そのとき70歳以上だったら、高齢者講習とかはどうなるの?
そのような場合は、通常どおり
高齢者講習や認知機能検査などを受講する必要があります。
また、全ての運転免許を返納し「運転経歴証明書」を交付された方も、身分証明書として使えるため、
住所など記載事項に変更がある場合は警察に届け出る必要があります。
「運転経歴証明書」を身分証明書として対応していないところもありますので注意しましょう。
免許の取消し申請ができる場所
運転免許の返納をしたい場合は基本的にご本人が取消し申請をすることになります。
その際に申請ができる場所をあらかじめ確認しておきましょう。
管轄の警察署で返納する
所持している運転免許を全て取消し申請をし、同時に「運転経歴証明書」の申請手続きを行う場合は、
ご自宅の住所を管轄する警察署でも「運転経歴証明書」の申請を行うことができます。
申請を行う自治体に確認してくださいね。
自治体によっては「一部返納」の申請も行っているところもありますよ。
※各自治体によって変わることもありますのできちんと確認しましょう。
また、警察署で申請を行った場合で運転経歴証明書の交付を希望される場合は
だいたい2〜3週間かかります。
運転免許センターや運転免許試験場などで返納する
申請するところは各自治体によって変わってきます。
所持している運転免許を全て自主返納する場合は警察署で申請することが可能ですが、
免許の「一部返納」を申請する場合は運転免許センターや運転免許試験場などで申請するところが多いです。
運転免許センターや運転免許試験場でどんなことができるかと言うと、次のようなものです。
- 運転免許を全て返納する
- 運転免許の「一部返納」
- 「運転経歴証明書」の再交付
- 後から「運転経歴証明書」の交付申請する
※こちらも各自治体での対応を確認してくださいね。
「自分の場合はどうだろう?」と思ったら
警察署や運転免許センター、運転免許試験場のホームページを見たり、
電話で聞いてしっかり確認しましょう。
運転免許返納を委任する場合(代理人申請)
原則的にはご本人が運転免許の自主返納を行う必要がありますが、「入院中で本人が来られない」などの事情がある場合は、
運転免許の返納申請を代理人に申請して行うことが可能です。
その際には、次のものが必要になります。
※必ず各自治体に確認してくださいね。
細かいところで自治体によって違うことがあります。
高齢者が運転免許を自主返納して受けられる特典は?


免許を自主返納した際に受けられる特典は各都道府県、各自治体によって違いがあります。
タクシーに乗った場合の割引などはよく耳にしますね。
運転免許を返納すると返納した免許の車両やバイクは乗ることができなくなるため、どのような特典が受けられるかを確認しておくと良いですね。
下の方にある表で各都道府県別にまとめてみました。
クリックやタップで該当サイトに飛べますので、そちらの方からいろいろ調べてみてください。
「自主返納」などのところに載っていることが多いですよ(^^)
運転ができなくなると移動が大変になると思われるかもしれませんが、
車の維持費はかからなくなるため、お出かけにはタクシーなどを利用される方も多いようです。
免許を自主返納される前に、いろいろとご家族や周囲の方と
「タクシーなどを使ったらどうなるかな?」
「公共交通機関を使うことは可能かな?」
など、話し合いをしてみましょう。
自治体によってはコミュニティバスなどが
走っている場合もあるね♪
一般社団法人 全日本指定自動車教習所協会連合会によるまとめ
➡︎ こちら
自分の都道府県(自治体)で確認しよう
ここまでいろいろと説明してきましたが、「免許返納」は大切な事柄です。
間違いのないように、分からないことがあったら
ご自分の都道府県(自治体)に確認しましょう。
先ほども書いたとおり、ホームページには自主返納した場合に受けられるサービスなどが載っている場合も多いですよ。
ぜひ確認しましょう(^^)
【注意】
混んでいるので、電話をする前になるべくインターネットで確認しましょう。
インターネットがない場合や、どうしても分からない場合のみ電話で確認しましょう。
警察のところをタップかクリックしてみてください。
※警察署は表記から除いてあります。
※警察署でも行っていないところもありますので必ず確認してくださいね。
運転経歴証明書を返納する場合
運転経歴証明書を再交付されたあとに、失くした運転経歴証明書が見つかった場合や、
新しく運転免許を取得した場合は運転経歴証明書を返納しなくてはなりません。
あとがき
今回は免許返納の自主返納申請や「運転経歴証明書」の交付を希望される方への記事を書きました。
調べれば調べるほど、
「だいたいは同じなのだけれど細かいところは自治体によって違うところがたくさんある」
ということに気付きました。
全く知らなければ「免許返納 やり方」などで検索して調べてそのまま申請に行ってしまう方も多いのでは・・・と少し心配になったほどです。
免許返納申請を行う前には、必ず確認してから申請してくださいね(^^)
そして高齢者の皆さんが安心して免許返納できるように、
返納後の特典ももっと増えていって欲しいですね。









