「警察官だった方は、高齢者の免許返納問題についてどう思っているのだろう?」
…知りたくありませんか?
お話を伺ったところ、公安委員会の方で元警察官だった方は、次のように答えてくれました。
「同じことを2回繰り返すようになったら免許返納する」
改めまして、こんにちは。当サイト管理者の中の人です。
先日、警察まで免許の更新に行ってきました。
免許の更新って、ちょっと面倒くさいよね。
ゴールド免許であっても、30分の講習があります。
最初に訪れたのは、免許更新の手続きをする公安委員会。
私が訪れたとき、公安委員会での手続き後は、警察で視力検査(適性検査)と手続き、その後の講習まで行っていました。
面倒だけど、免許更新の機会はぜひ活かしてほしい!
免許更新時の講習も、じっくり聞くと法律の改正など、私たちが知っておかねばならないことがたくさんありますよね。
もしかしたら少し退屈かもしれませんが、私は非常に興味深い内容でした。
なぜなら公安委員会の方はだいたいが警察官OB。元警察官だからです。
そこで今回は「警察官だった方が高齢者の免許返納について思っていること」を聞いてきたお話です。
「同じことを2回繰り返すようになったら免許返納する」
丸っと納得でき、考えさせられるお話だったので、ぜひ最後までご覧くださいね(^^)
【免許返納】警察官OBだって高齢者になる
「高齢者の免許返納」については、どのようにお考えですか?
免許更新時の講習の後、公安委員会の方に思い切って聞いてみました。
すると、とても丁寧に答えてくれました。
人間は生まれたときから老いに向かっています。
一生懸命生きてきたのは警察官OBであっても同じこと。もちろん免許の更新も、70歳を超えたら「高齢者講習を受けてから」に変わります。
つまり警察官だろうと、警察官OBだろうと、誰だろうと関係ない。
75歳になれば認知機能検査やいわゆる実車試験も加わります。
私たちが思っているよりも非常に大変な免許更新になるのです。
「そうですねぇ…。」と、講習してくれた公安委員会の警察官OBの方は話してくれました。
同じことを2回繰り返すようになったら免許返納する
そうですね。自分なら…。
「自分ならば」といった前置きのあと、次のように答えてくれました。
なるほど!同じことを2回繰り返すようになったら、免許返納を考えると。
うーん。思わず唸りました。
簡単に思われるかもしれませんが、自分で気がついて「では免許返納しよう」となるのは、本当に難しいし大変なのです。
毎日一緒に暮らしている家族でも気が付かない場合がほとんどです。
多くの高齢者を見てきたからこそ、ご自分で基準を決められているのかな、と思いました。
若くたって、たまにありませんか?
何しに来たっけ?みたいな物忘れ。
「同じことを2回繰り返すようになったら、認知機能が落ちていると考える」
仕事柄かもしれませんが、しっかりご自分で決められているのは、素直に素晴らしいと思いました。
背景にあるのは高齢化社会の問題
高齢者に「免許返納せよ」と言うのは簡単ですが、免許返納した方の生活はガラッと変わります。
- 通院先まで遠くなる
- 仲間と集まる公民館までも遠くなる
- 買い物にいく交通手段にも困る
家族は仕事か学校で不在がちでしょう。
高齢者にとってはどん詰まりなわけです。
必ずしも家族と住んでいるとは限らないですし、車があって何とか生活できていた方も多いはずですよね。
便利だった生活が、ある日突然なくなるんだね。
そりゃもう、生活していけないよね…。
都会なら、もしかしたら何とかなるかもしれません。
しかし地方では、車がないと生活がなりたたないところも多いのです。
ちょっと近くのスーパーまでパンを買いに行きたい。お弁当を買いに行きたい。
近所にあるコンビニまでバスに乗りますか?
暑い夏は自転車で良いですか?
認知機能が落ちたと感じて免許返納するのに、まだまだ世の中は免許返納後の生活まで考えられているわけではありません。
免許返納はすでに大きな社会問題なのです。
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高齢者が乗っている「電動車いす」「シニアカート」は歩行者扱いでオススメ!
よく見かけるのが、高齢者が乗っている「電動車いす」や「シニアカート(電動カート)」です。
高齢者の買い物や通院などの日常に適した乗り物なので、「まだ元気だけど、足腰に不安があって、心配だから車の免許を返納した方」にはもってこい。
「電動車いす」「シニアカート(電動カート)」は、歩行者としての扱いになり、歩道を走ることが可能で安心です。
下記のようなしっかりした「電動車いす」「シニアカート(電動カート)」がオススメです。
歩道をゆったり走ることができたり、大きな道路だったりする場合に、気をつけて乗ると良いでしょう。
慣れていても、せまい道路や歩道がない道路は、危ないのでオススメできません。
あなたや高齢者がよく使う道がどうなっているか、しっかり確認しておくと良いですね。
歩道が一番安全だけれど、乗る場合は車や自転車にも気をつけて乗ってね。
足腰にまだまだ自信のある方は自転車や電動自転車でも大丈夫ですが、2輪車と4輪車では安定感が全く違います。
早めにたくさんの選択肢を頭に入れておくと良いでしょう。
高齢者の気持ちも尊重しよう
話は元に戻ります。
警察官OBの方は、「それでも」と話を続けました。
よく分かります。車を運転していた自分は人生の中に存在しているわけですよね。
家族とドライブをしたかもしれない。
旅行に行ったかもしれない。
毎日頑張って家族のために通勤していたかもしれない。
車の免許って簡単に言うけれど、人それぞれの想いが詰まっているのですね。
絶対に運転しないことを約束している場合ですけどね(笑)。
警察官OBの方は、そう語ってくれました。
非常に勉強になり、警察官OBの方にお礼を言って、警察署を後にしました。
ありがとうございました。
勉強になりました!
まとめ:高齢者の免許返納問題はとても複雑
高齢者の免許返納問題は、とても複雑だと知ろう!
認知症になってしまったら、免許返納もしくは失効となります。ドクターストップです。
普通に暮らす大半の高齢者も、どんどん窮屈になっていくことでしょう。
ですが、70歳ってまだまだ働いている方も多いんですよね。どうしたら良いのか、頭が痛い問題なのは、さまざまな背景があってのこと。
今の高齢者に起きている問題は、私たちの未来です。
深く考えなければならない問題なのです。
- スーパーやコンビニは近くにありますか?
- 病院は近くにありますか?
- そもそも、生活できますか?
できる?本当に?
介護生活になったら?
老老介護になってしまう可能性は考えましたか?
高齢者の生活サポートが完全でない中で叫ばれる免許返納ですが、ぜひ「自分だったら…」と考えてみてください。
あなたはどうなったら免許返納しますか?
高齢者が運転できるような車が、さらに開発されると良いなぁと思いつつも、加速していく少子高齢化社会・核家族。
免許更新などで警察を訪れた際には、あなたもいろいろ聞いてみてください。他の意見も聞くことができるかもしれません。
若いうちから、高齢になってからの生活を、身内のこれからの生活を、ぜひ考えておきたいですね(^^)